- ●時がたつほど落ちにくくなるシミと汚れ
- ●汗やシミを教えてください
- ●後から出る班点状のシミ
- ●アイロンをかけると落ちなくなるシミ
- ●化粧品は化学薬品、思わぬシミに気をつけましょう
- ●シミが付いたとき水で揉むと部分的に硬くなる
- ●汗の成分は繊維製品にダメージを与えます
- ●ヘアムースが衣類につくとシミになります
時がたつほど落ちにくくなるシミと汚れ
- ●汚れは一週間たつと定着してしまいます
- 汚れは一週間をめどに、急に落ちにくくなります。欧米家庭の習慣で何曜日を洗濯の日と決めるというのも、生活の知恵といえます。
- ●汚れにアイロンは禁物です
- 汚れたままのスカ―トなど、ヒダだけでも整えようとアイロンをかけてしまうと、汚れやシミが熱と圧力によって、しっかりと固着されてしまいます。
- ●付いてすぐならほとんどのシミは落とせます
- 汚れやシミを定着させてしまうのは、主に熱と時間のしわざです。ついてすぐならほとんどのシミは落とせます。
- ●汚れたままでしまわないでください
- 汚れたまま保管していると、汚れそのものが落ちにくくなるばかりではなく、変色、カビ、虫喰いを誘発してしまいます。
汗やシミを教えてください
- ●夏の服には見えないシミが多い
- 夏の服には、汗や清涼飲料水などのシミがついている場合が多いようです。これらは乾いてしまうと見えなくなって、ついそのままにしがちです。しかし放っておくと変色やシミ、虫喰い、カビなどの原因になってしまいます。
- ●わかっていたらちょっと一言
- ドライクリーニングでは、皮脂等の油性の汚れは良く落ちますが、汗や清涼飲料などの水に溶けやすい汚れは落ちにくく、このような水溶性の汚れを落とすためには、特殊な処理をしなければなりません。目に見えないシミは見逃しがちです。おわかりのものは、クリーニングに出すときに教えてください。
- ●汚れが目立たなくてもクリーニング
- 汚れが目立つ、目立たないで、クリーニングを考えがちですが、見えない汚れやシミは案外多いもの。ある期間着用したらクリーニングに出してください。
後から出る班点状のシミ
- ●接着樹脂剤がシミ出してくる
- 最近ワイシャツやブラウスなどで、クリーニング後に黒い班点状にシミの出るものが増えています。襟やカフスの部分に多く発生するのですが、これは接着芯地によるものです。生産工程の合理化のために、合成樹脂を接着剤にした芯地が多く使われるようになり、この樹脂剤の品質や加工の状態によっては、クリーニングによって、シミ出してしまうものがあるからです。
- ●中綿のブルゾンでも
- 羽毛や綿などによる中綿のブルゾンでも、接着樹脂剤がシミ出す場合があります。このような衣料は、羽毛や綿を包み込んでいる部分と表地とを、貼り合わせて仕上げられています。接着が衣料全面にわたることもあって、樹脂の品質や加工状態が悪いと、班点が広く出てくることになります。このような衣料をお求めになる場合は、信頼できるメーカーのものを選びましょう。
アイロンをかけると落ちなくなるシミ
シミのなかには、熱を受けたら変化して落ちなくなってしまうものがあります。その代表的なものが「蛋白質」と「糖分」です。
- ●蛋白質のシミ
- 蛋白質を含むシミには、卵、牛乳、血液などがあります。食べ物のうち澱粉は水洗いで、脂肪はドライクリーニングで落ちやすいのですが、蛋白質はそのいずれでも落ちにくく、乾燥機やアイロンがけによる熱によって変化し、ますます落ちにくくなってしまいます。
- ●糖分のシミ
- 缶ジュースなど多くの飲食物に含まれているのが糖分です。これは、色が付いていない限り、付着した時にはほとんど目立たないのですが、熱を受けるとキャラメル化して、繊維のすきまに焼き付き、頑固なシミになります。
- ●シミはなるべく早くクリーニングへ
- シミは変化が進んでいなければ、落としやすいものです。決して汚れたままアイロンをかけないでください。クリーニングに出す時は、シミの有無と種類を申し出てください。
化粧品は化学薬品、思わぬシミに気をつけましょう
化粧品は化学薬品ということをしっかりと覚えておいてください。皮膚に感じないほど弱い化粧品であっても、衣服の生地や染料に長く残ると、思わぬ変化を与えます。
- ●衿回りの変色の原因になることが多い
- 化粧品は、簡単に落ちないようにつくられています。衣服についてしまったものを、放置しておきますと、一層落ちにくくなるばかりでなく、変質してしまうこともあります。口紅やマスカラと違って、見た目にわかりにくいファウンデーションには、特に注意して下さい。また、ワイシャツの襟まわりにつきやすいヘア・ムース、スプレーなどの樹脂剤も生地に残ると汚れを接着して取れにくくなってしまいます。
- ●香水はアルコール、除光液はアセトン
- 香水のほとんどの成分は、アルコールです。染料によっては、輪ジミの原因になることがあります。除光液はアセトンという溶剤が主成分。アセテート繊維を溶かしてしまいます。
シミが付いたとき水で揉むと部分的に硬くなる
飲み物や食べこぼしなどによって、シミが付いてしまったとき、その場で取ってしまおうとして水で揉むのはやめてください。風合いが変わってしまいます。
- ●毛製品はフェルト化収縮してしまいます
- カシミヤやウールなどの動物繊維は、表面が鱗状になっていますので、水分を加えて揉むことによって、繊維が絡み合い縮んで硬くなってしまいます。その場では、わかりにくいのですが、クリーニングによって全体がふっくらと仕上がったとき、その部分だけが風合いの違う感じで目立ってしまうのです。
- ●シミの応急処置はタタク
- シミが付いてしまっても、絶対に揉まないで下さい。おしぼりやティッシュを湿らせて軽くタタク程度に止め、変質する前に大至急クリーニングにお出し下さい。
汗の成分は繊維製品にダメージを与えます
汗の中には、さまざまな物質が含まれています。そのまま放置しておくと大切な衣類に取り返しのつかないダメージを与えてしまいます。
- ●繊維を酸化したり変色の原因になります
- 汗は、塩化ナトリウム(塩分)、乳酸、尿素、アンモニアなどが水に溶けたものです。水分は蒸発して、これらの成分が繊維の奥に残ります。繰り返し着用すると、繊維に蓄積され、湿気を吸い寄せて重たくなったり、硬くなったりします。また、脇の下などの汗には、タンパク質や脂質が含まれていて、分解すると悪臭を発します。
- ●汗のついた衣類はすぐに洗いましょう
- 汗は水でしか落とすことができません。汗がついたらすぐに家庭で丁寧に洗うか、クリーニングに出してください。水洗い禁止の製品でも、特殊な水処理で汗を落とす技術が開発されています。
ヘアムースが衣類につくとシミになります
化粧品は化学薬品です。皮膚に感じないほど弱い化粧品であっても、衣服の生地や染料に長く残ると、思わぬ変化を与えます。
- ●衿回りの変色の原因になることが多い
- 化粧品は、簡単に落ちないようにつくられています。衣服についてしまったものを、放置しておきますと、一層落ちにくくなるばかりでなく、変質してしまうこともあります。口紅やマスカラと違って、見た目にわかりにくいファウンデーションには、特に注意して下さい。また、ワイシャツの襟まわりにつきやすいヘア・ムース、スプレーなどの樹脂剤も生地に残ると汚れを接着して取れにくいシミになってしまいます。香水のほとんどの成分は、アルコールです。染料によっては、輪ジミの原因になることがあります。除光液はアセトンという溶剤が主成分。アセテート繊維を溶かしてしまいます。
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