クリーニング時の注意点

上下揃いのものは対で出して下さい

上下で変化が出ないようにしましょう

スーツやアンサンブルなどの揃いのものは、必ず一緒にクリーニングに出してください。クリーニングによる多少の風合いや色合いの、変化は避けることができないからです。別々に出すと、上下の印象がなんとなく違って感じになってしまうことがあります。また、衣服は必ず着用によってヤケ(紫外線などによる退色)てしまいます。このような自然の劣化も、上下一緒にクリーニングすれば目立たなくなります。

要注意のセットアップファッション

カジュアルなイメージの組み合わせファッションとして、上下を自由に選べるセットアップが注目されています。セットアップには上下が同じ色調やプリントでも、素材の違うものがあります。このような場合、数シーズンの着用で上下の違和感が生まれて来ることになりますから要注意です。

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ボタンについてのお願い

貴重なボタン、複雑なデザインや素材によるボタンは、取り外してお出しいただくようお願いいたします。

ボタンの糸は弱っています

ボタンは、かけたりはずしたり、また飾りボタンであっても擦れたり引っ張られたりして、必ず糸が弱っています。脱落などの事故につながりがちです。

溶けてしまうものもあります

ドライクリーニングの溶剤で溶けてしまう合成樹脂製のボタンもあります。一般には、素材としては使用されないことになっていますが。海外製品などに、時々見られます。これは、外観だけでは見分けられませんので困ります。

同じデザインのボタンは入手困難

ボタンのデザインにも流行があって、特にデザイン性の高いものは、まったくと言っていいほど入手することはできません。

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ポリ袋は保存袋ではありません

ポリ袋は、運搬やお持ち帰りのためのものです。仕上がった大切なお召し物が、汚れてしまうのを防ぎます。お持ち帰りになったらポリ袋から出し、適切な保管方法で収納するようにしてください。

湿気によるカビなどの原因になります

ポリ袋のまま保管してしまいますと、衣服に含まれていた湿気が、発散されず、閉じ込められた状態になります。すると、密閉された湿気は、袋の中の比較的温度の低い部分に集まってしまいます。条件によっては、結露してしまうこともあり、カビなどの原因になってしまいます。

収納の前に風乾をおすすめします

クリーニングした冬物はポリ袋から出し、風通しのよい所に30分ほど掛けてから収納すると、湿気も十分に抜けて、より良い状態で来シーズンを迎えることができます。

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ウール製品のテカリは消せません

長期間着用すると、表面がテカテカと光ってくるものがあります。これを消して欲しいというご要望もありますが、本質的には消すことはできないのです。

繊維の性質が原因です

ウール(羊毛)は、表面が魚のウロコのようなものにおおわれ、ガサガサしています。長期間着用していると、摩擦によって表面が滑らかになり、布が光ってくるというわけです。

ウール製品の織り方や色調にもよります

柔らかく織ったものや、華やかな色柄ものは、テカリが目立ちません。学生服のサージやギャバジンのような固く織ったもの、黒や紺など暗い色のものにテカリが目立ちます。

一応の加工は可能ですが…

一時的に表面のテカリを消すことは可能ですが、繊維そのものが磨耗していますので、汚れを落とすのと違って根本的な解決にはなりません。

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仕上がり品を受け取る時にご確認ください

ベルトなどの付属品

コートのベルトやフードなど、一緒に出したものを確認してください。外してだしたかどうかの記憶も確かめてください。

疑問はすぐにお確かめください

十分手をつくしても落ちないシミ、これ以上処理すると生地を傷めてしまうシミもあります。また、生地や染色の性質によって、色調や風合変化の避けられないものもあります。

針金ハンガーは掛けかえてください

仕舞い洗い後、来シーズンまで収納しておく時は、針金ハンガーから肩のシルエットにあった整形性の良いハンガーに掛けかえてください。

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ドライクリーニングは洗濯汚水をまったく出しません

ドライクリーニングは、繊維をふやけさせる水を使わず、風合いやシルエットを損なわないドライ溶剤というもので洗ってます。だから洗濯排水は0なのです。

溶剤はリサイクルで使っています

ドライクリーニングでは、溶剤に溶け出した洗剤や汚れ成分をフィルターや蒸留器によって取り出し、産業廃棄物として処理しています。こうして、再生された清澄な溶剤をリサイクル利用しているのです。

家庭洗濯汚水は年間約10億トン

平成11年の統計では、約70万トンの家庭洗濯洗剤が販売されています。これから推定される洗濯排水量は約10億トンといわれています。ドライクリーニングは、意外なところで水質汚濁の防止に貢献しているのです。

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